行きたくない・・・?!
保護者のお母さんたちによる「絵本の読み聞かせの会」の当日、用意ができたのでクラスに迎えに行くと、「園長先生、この子が部屋に残りたいというのですが・・・」と教師が目を向けた子供は、今朝、門で迎えたときにお母さんが「今日は幼稚園にいきたくないというのですが、何とか連れてきました」とやってきた子どもでした。父親はすでに単身赴任をしていて、4月からは新しい幼稚園に行きます。
「いいよ、わたしがここにいるから。先に行って!」と、クラスの子どもたちが部屋を出てから、彼が座っている前に、わたしも座り込みました。
「先生から聞いたよ。4月からは松山を引っ越すんだって。寂しくなるなぁ!」。
「・・・」。彼は黙ったままです。
「お父さんは家族のみんなと一緒に住みたいと思うよ。みんなに早く来てほしいと思っているよ。だけど、いやだよね、お友達とお別れして、知らない土地に行くのは・・・」
「・・・」、今度は彼は首を縦に振って、黙って答えてくれました。しばらく、沈黙が続いた後、「分かっている。だけど、行きたくない!」。
「そうなんだ、お父さんと一緒に住みたい、家族みんなが一緒に住みたいと思っているけど、やっぱり行きたくないなぁという気持ちもあるんだ!」。
「うん!」と、彼は大きく首を縦に振りました。
3月のこの時期は、さまざまな別れがありますが、父親の転勤のために住み慣れた町と親しんだ幼稚園を離れなければならない子どもは、言葉に表現できない不安を抱えていて、ときに身体が動かないようです。
こんな子どもの「こころ」と「からだ」を、そっと包んでいたいと思います。
| 固定リンク

