« 2007年2月 | トップページ

2007年3月 8日 (木)

行きたくない・・・?!

 保護者のお母さんたちによる「絵本の読み聞かせの会」の当日、用意ができたのでクラスに迎えに行くと、「園長先生、この子が部屋に残りたいというのですが・・・」と教師が目を向けた子供は、今朝、門で迎えたときにお母さんが「今日は幼稚園にいきたくないというのですが、何とか連れてきました」とやってきた子どもでした。父親はすでに単身赴任をしていて、4月からは新しい幼稚園に行きます。

 「いいよ、わたしがここにいるから。先に行って!」と、クラスの子どもたちが部屋を出てから、彼が座っている前に、わたしも座り込みました。

 「先生から聞いたよ。4月からは松山を引っ越すんだって。寂しくなるなぁ!」。

 「・・・」。彼は黙ったままです。

 「お父さんは家族のみんなと一緒に住みたいと思うよ。みんなに早く来てほしいと思っているよ。だけど、いやだよね、お友達とお別れして、知らない土地に行くのは・・・」

 「・・・」、今度は彼は首を縦に振って、黙って答えてくれました。しばらく、沈黙が続いた後、「分かっている。だけど、行きたくない!」。

 「そうなんだ、お父さんと一緒に住みたい、家族みんなが一緒に住みたいと思っているけど、やっぱり行きたくないなぁという気持ちもあるんだ!」。

 「うん!」と、彼は大きく首を縦に振りました。

 3月のこの時期は、さまざまな別れがありますが、父親の転勤のために住み慣れた町と親しんだ幼稚園を離れなければならない子どもは、言葉に表現できない不安を抱えていて、ときに身体が動かないようです。

 こんな子どもの「こころ」と「からだ」を、そっと包んでいたいと思います。

|

2007年3月 7日 (水)

人形作り

 二階にある年長組の部屋に行くと、手作りの舞台がありました。子どもたちに家庭から少しずつ牛乳パックを持ってきてもらい、ある程度集まったところで、今度は教師が少しずつ時間をかけて組み立てたようです。

 年長組の2月の大きな取り組みは指人形作りです。新聞紙を丸めて、周囲を紙粘土で形作り、はがきを丸めて首の部分を作り、紙粘土が乾いたら次は顔の色塗り、目鼻口の書き入れ、・・・子どもたちは日をかけてコツコツと少しずつ作業をします。

 教師が出来上がった顔にニスを塗り、それが乾くと今度はお母さんたちの出番です。思い思いの生地をハサミで裁断して、指人形を作ります。これが、なかなか手間のかかる作業です。

 先日に、この制作のために講習会を開きました。お母さんたちにとっても、指人形として服を取り付けて仕上げる作業は、簡単なことではありません。卒園児のお母さんが講師として手伝ってくださいました。参加されたお母さんたちの真剣な取り組みに、時々ホールにのぞきに切る子どもたちは、何かを感じたのでしょう・・・じっと、食い入るように入り口のガラス越しに見ていたのが印象的でした。

 卒園した子どもによっては、小学校になってからも、大事に部屋に置いていて、時折取り出して、人形と語りをしているそうです。

 ある人形は、子どもが赤ちゃんの時に着ていた服を使ったそうです。「作っていて、楽しかったです」というお母さんの声を聞きました。

 子どもたちと、お母さんたちの、手間と時間と思いのこもった人形たちに、晴れの舞台を提供したいという教師の思いがあったのだろうと思います。それはとても立派な舞台が出来上がっていました。

 昨日はこの舞台を使って子どもたちによる人形劇が展開されたそうです。舞台の枠の中で、人形にさまざまに語らせた子どもたちの世界が作られました。誰かが「やろう!」と呼びかけて始まる劇ですから、その場に居合わせるのは簡単ではありません。「劇が始まったら知らせてください!」と教師にお願いをしておきました。いずれ写真を掲載できることを願っています。

|

« 2007年2月 | トップページ